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【教官が教える】バイクスラロームのクラッチと最適なギアの使い方

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  • スラロームのタイムがなかなか上がらない
  • 上手い人は1速で通過するって聞いたけどホント?
  • クラッチやギアをもっと上手く使えるようになりたい

そんな疑問にお答えします。

スラロームを1速で通過するのは大きな間違いです。たいていの場合、1速スラロームはケガのもと。

結論からいうと、スラロームを通過するときは「ギアは2速、クラッチは完全につなぐ」のがオススメです。

ほとけ

この記事を書いているぼくは、現役の教習所教官であり、今までにバイク教習を1,000名以上担当してきました。

スラロームが苦手な人もスラロームのタイムを上げたい人も、この記事を読むことでスラロームを通過するときのクラッチやギアの最適な使い方が理解できるようになります。

この記事で紹介する方法を実践したお客さんのなかには、スラロームを4秒台で通過できるまでに成長された方もいます。

ぜひ、最後までお付き合いください。

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【教官が教える】バイクスラロームのクラッチと最適なギアの使い方

バイクスラロームのクラッチと最適なギアの使い方【プロ解説】
  • 2速だと速すぎるから1速で…
  • タイムを上げるのにアクセル使うから半クラッチで…

こういった理由で運転されいるお客さんを、よく見かけます。

上記の意見は、根本的な考え方を間違えています。

詳しく解説していきますね。

ギアは大型バイクでも普通バイクでも2速がオススメです

スラロームを1速で通過するデメリットを知っておきましょう。

  1. アクセルワークが難しく、暴走の危険がある
  2. エンジンブレーキが効きすぎて、転倒の危険がある

そもそも1速だとアイドリングが低いので、クラッチつなぎっぱなしの惰力走行してもクリアタイムに届きません。

1速でどれだけ練習をしても、スラロームが上達することは無いでしょう。

なぜなら、自分が安全だと思えるスピードでしか練習していないから。

また、1速だと少しのアクセル操作でもバイクが暴走する危険があります。そのため暴走させないようにアクセルをまったく使わない通過方法しかできなくなる人もいます。

2速のスピードに対応できない原因を知らないと、その練習は何回やっても無意味です。

2速のスピードに対応できない原因については記事の最後に解説しています。

試験車両がリッタークラスなら1速でもOKです

大型二輪免許の場合、たいてい750ccのバイクを使うことが一般的。

ですが、試験場によっては1000ccを超えるバイクが試験車両になっているところもあります。

ぶっちゃけ、1000ccだろうが2速でちゃんと通過できます。

しかし、初めてリッタークラスのバイクに乗る場合など、車両のサイズやパワーに慣れていない状況であれば、1速で半クラッチを使いながら通過するのも良いでしょう。

試験では、スラロームのタイムオーバーは気にするほどの減点ではありません。

1秒遅れるごとに5点の減点となり、30点までなら減点されても合格できます。

大型二輪免許なら12秒台まで、普通二輪免許なら13秒台までギリギリセーフ。

ほとけ

「安全に通過」を第一に考えましょう!

クラッチは「完全につなぐ」のがオススメです

スラロームでクラッチを切ったり半クラッチにすることは、まずありません。

なぜならクラッチを切ったり半クラッチにすることで、車体を傾ける(バンクさせる)ことが難しくなるから。

クラッチを完全につなぐことで、前に進もうとする「推進力」が働きます。この推進力は、スピードを上げるほど強くなります。

前に進もうとする推進力が強いほど、車体を傾けても転倒せず、バランスを保つことができるわけです。

車体を傾けずにスラロームでクリアタイムを出すのは無理です。

スピードを上げるから半クラッチを使うのは「逃げの一手」です

ベストタイムを狙うためスピードを上げる人に、半クラッチを使う人がいます。

これって結局、無意味なんですよ。

  • ベストタイムを狙うためにスピードを上げる
  • 速いスピードに対応できないから半クラッチになる
  • 結局、コントロールできるスピードだからタイムが変わらない

ベストタイムを狙うには、クラッチをつないだ状態でも速いスピードをコントロールできるようにならなければなりません。

スラロームではクラッチやギアよりも「目線」が超重要です

スラロームではクラッチやギアよりも「目線」が超重要です

スラロームでクリアタイムを狙うのに、クラッチやギアの操作はあまり影響がありません。

もっとも重要なのは、「目線のとり方」です。

スラロームのタイムが上がらないのは目線が近すぎるから

スラロームが苦手な人のほとんどが、見ている場所が近すぎです。

見ている場所が近すぎるので、次の対処が間に合っていません。そのため、スピードやギアを落として対処しているわけです。

具体例でいうと、以下の通りです。

  1. 目の前のパイロンを見ている
  2. 避け終わるころに次のパイロンを見る
  3. 見てから避けるまでに対処する時間がない
  4. 間に合わないからスピードを落としてしまう

クラッチを切ったり、ギアを1速にしないと対処できない理由は、目線の近さにあります。

ちなみに、スラロームが上手な人でも「卒業検定に限ってパイロンにぶつけてしまう」ことがあります。それも「目線が近い」ってことが原因ですね。

「ぶつけたら失格」っていう意識が強くなると、ぶつけないように目の前のパイロンをガン見しがち。

ほとけ

目線が近いほうが逆にぶつかりやすいですよ!

なるべく先を見るように意識することで、2速でもスラロームを通過することが簡単に感じるはず。

目線を先に向ければ「余裕」が生まれます

目線を先に向けておくことで、「次に避けるパイロン」まで把握することができます。

  1. 次のパイロンを避ける走行ラインが見える
  2. 次のパイロンとの間隔に余裕がもてる
  3. スピードを上げても対処が間に合う
  4. スラロームのタイムが縮まる

こんな具合に、目線を先に向けるだけで良い影響を実感できますよ。

頭で理解せずとも、目線を先に向けるだけでカラダが勝手に正しい走行ラインを意識するようになるので安心してください。

今までよりスピードを上げても、余裕で通過できるようになります。

ほとけ

毎回、お客さんも不思議がってますね。笑

スタート時から「3つ目のパイロンを見る」のがオススメです

スタート時から「3つ目のパイロンを見る」のがオススメです

最初から3つ目のパイロンを見ることで、1~2本目のパイロンも視野に入ります。

視野に入っていれば一つ一つを意識しなくても、意外と対処できちゃいます。

3つ目のパイロンを避けるときにはゴールを見ればOKです。

目線の移動が1回だけだからすっごいラクですよ。

目線に慣れたら「3速スラローム」という練習法もオススメです

はじめに言っておくと、けっこう難しいです。ある程度2速スラロームに慣れてから試してください。

3速スラロームでも、クラッチを完全に放した状態で通過するのがポイント。

3速スラロームで得られる3つのメリット

  1. 目線のとり方が身につく
  2. 車体の倒し方が身につく
  3. 必ずクリアタイムが出る

3速にすることで、強制的にスピードが上がります。

アイドリング状態でもクリアタイムが出るスピードです。

  • 早めに状況把握しないと、すぐにパイロンに接触してしまうので目線を先に向けるようになる
  • ハンドル操作だけでは回避に限界があるので、車体を倒して回避するコツが練習できる

自分を追い込むための荒業ですね。

2速スラロームに慣れたけど、なかなかクリアタイムが安定しないなら、3速スラロームにチャレンジしてみるのも良いでしょう。

ワンランク上のバイクスキルが身につきますよ。

さらにスラロームを上達させたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

というわけで以上です。

スラロームはケガしやすい課題のひとつですので、安全に配慮して練習してくださいね。

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