こんにちは、教官です。
追突事故
これが今、日本で一番多い交通事故です。
目の前を走っている車に突っ込むんですよ。
冷静に考えてヤバくないですか?笑
逆に言うと、あなたが普通に運転しているときにいきなり後ろから突っ込まれることも大いにあり得るということです。
どうでしょう。
運転中に後ろの車にまで、注意を向けていますか?
なかなかそこまで意識している人は少ないと思います。
では、なぜ追突事故が日本で一番多い交通事故になってしまっているのか。
その原因は
車間距離が短いから(ドドン
まあ、そりゃそうだって感じですよね。笑
前の車との距離が近いから、突っ込むのです。
車を運転しているとき、前を走っている車との距離をどのように取っていますか?
ちゃんと考えて、車間距離を取っていますか?
実際、一般道路でも高速道路でも同じような距離しか取っていないドライバーも多く見受けられます。
まずは、安全な車間距離を取れるように考えていきましょう。
安全な車間距離とは?
安全な車間距離とは、前の車が急ブレーキを掛けてきたとしても追突事故にならないだけの距離を言います。
「車は急に止まれない」
なんて、小さいころからよく耳にしたと思いますがその通りなんです。
あなたがジョギングしていたとして、急にピタッと止まるのって無理ですよね。
止まろうと思った地点よりも、必ず1歩か2歩は足が前に出てしまうと思います。
ジョギングの速度なんてたかだか時速5~10kmくらいですよね。
それでもその場で止まるのは困難なのです。
これを自動車に置き換えて考えれば、速度が出ていることで如何に止まりにくいのか、容易に想像ができると思います。
停止距離を知ろう
車が止まるのに必要な距離を停止距離と言います。
停止距離は、空走距離と制動距離の2つが合わさった距離になり、これらの距離は速度によって変化します。
空走距離とは?
空走距離とは、運転者が危険を感じてからブレーキを踏み、ブレーキが実際に効き始めるまでに車が移動した距離のことを言います。
危険を感じてからブレーキを踏むまでの工程がこちら。
危ない→アクセル離す→ブレーキに移動→ブレーキ踏む
人間が危険を感じてから、ブレーキを踏むまでには少なくとも1秒の時間がかかると言われています。
この1秒という時間はアスリートでも縮めるのが困難と言われています。
私たち凡人は、必ず1秒は掛かってしまうということを前提としてお話していきますね。
つまり、空走距離とは1秒間に車が移動する距離とも言えます。
車が1秒間に移動する距離がこちら。
- 20km/hの場合…6m
- 30km/hの場合…8m
- 40km/hの場合…11m
- 50km/hの場合…14m
- 60km/hの場合…17m
- 70km/hの場合…19m
- 80km/hの場合…22m
- 90km/hの場合…25m
- 100km/hの場合…28m
実際に数字で見ると、わかりやすいですね。
空走距離は、速度に比例して長くなります。
速度が2倍になれば、空走距離も2倍になるということです。
40km/hと80km/hで見比べると分かりやすいでしょう。
ちなみに、軽自動車の全長は約3.5m、セダンの全長が約4.7mです。
乗用車1台分で約5mと考えておくと距離感のイメージが湧きやすいんじゃないでしょうか。
制動距離とは?
制動距離とは、ブレーキが効き始まってから車が完全停止するまでに移動した距離を言います。
- 20km/hの場合…3m
- 30km/hの場合…6m
- 40km/hの場合…11m
- 50km/hの場合…18m
- 60km/hの場合…27m
- 70km/hの場合…39m
- 80km/hの場合…54m
- 90km/hの場合…68m
- 100km/hの場合…84m
制動距離は、空走距離とは違い速度が上がったらその2乗に比例してそれ以上に長くなります。
つまり、速度が2倍になれば4倍以上、速度が3倍になれば9倍以上ということになります。
とんでもなく長いですよね。
実際、これを知らない人はかなり多いです。
仕事で質問を投げかけると、ほとんどの人が制動距離も速度が2倍なら2倍長くなるって答えています。
このような認識で車間距離を取っていると、いざという時に追突事故を起こしてしまうわけですね。
停止距離が長くなる要因
上記した空走距離、制動距離は運転者が通常の状態で乾燥した路面で急ブレーキを掛けたときの参考数値になります。
状況や条件が変われば、記した以上に長い距離が必要となる場合があります。
というか、ほとんどの場合において長くなると考えておいたほうが良いでしょう。
空走距離が長くなる要因
さきほど、空走距離は1秒間に車が移動する距離だと言いました。
この1秒とは人間の反応時間とも言えます。
つまり、反応が遅くなるほど空走距離が長くなってしまうということですね。
反応が遅くなる要因がこちら
- 疲れや眠気
- 病気や薬の影響
- 漫然運転
- 年齢
疲れや眠気
疲れていたり眠気があると反応が遅れる。
解説しなくても想像できますよね。
これらは朝方や、夕方から夜にかけて顕著に表れてきます。
朝は、家を出るギリギリまで寝ている
こういう人、けっこう多いと思いませんか?
寝起きで頭が働いておらずそのまま運転している人も多くいらっしゃるでしょう。
ギリギリまで寝ていたもんだから、会社や学校に遅刻しないようにちょっと急いじゃってたりすると、かなり危険なのは判りますよね。
夕方から夜にかけては、仕事や学校帰りの時間帯になります。
仕事や部活での疲労から眠気と戦いながら運転している人もいることでしょう。
病気や薬の影響
風邪で頭がボーっとしていたり、風邪薬の眠気成分で意識がボーっとしてしまうこともあるかと思います。
他にも、花粉症の薬に眠気成分があったりするので、服用する薬はちゃんと調べておいたほうが安心ですね。
体調がすぐれない時は、なるべく運転を控えるようにしてください。
漫然運転
漫然とは、ぼんやりしていること。
運転中に前を見ているんだけど、ぼんやりと意識が上の空状態を漫然運転と言ったりします。
実は、漫然運転は死亡事故の原因第1位というとても要因となっています。
運転中に考え事をしたり、ボーっとしてて集中していない状態は空走距離が長くなる要因となるのです。
年齢
人間の反応速度は、年齢とともに衰えていくのは事実です。
日頃、自分の反応速度の変化に気付きながら運転している人は少ないでしょう。
しかし、確実に反応時間は長くなっているはずです。
40代50代60代と年を重ねるごとに、自分の運転スキルを過信することなく少しゆとりをもって運転してみてください。
制動距離が長くなる要因
制動距離には人間の反応速度は関係ありません。
車の性能や路面コンディションによって長くなることがあります。
制動距離が長くなる要因がこちら
- 路面やタイヤのコンディション
- シートポジション
路面やタイヤのコンディション
路面が濡れていたり凍っていたりすれば、止まるのに必要な距離が長くなるのは想像がつくかと思います。
他にも、タイヤの表面の溝が路面との摩擦を生じさせる役割を持っているので、タイヤの溝がちゃんとあるかを確認しておくのも大切です。
実際、路面が雨に濡れていてタイヤの溝がすり減っている場合の停止距離は、路面が乾燥していてタイヤの状態が良い場合に比べて2倍以上長くなると言われています。
そして意外と知られていないのが、タイヤの空気圧です。
タイヤの空気圧も、制動距離に大きな影響を与えているのです。
空気圧は高くても低くても制動距離が長くなるというデータもあり、制動距離だけでなく燃費の悪化、カーブや右左折での横滑りを起こすなどの様々な危険につながります。
空気圧は、月に1度くらいを目安に点検をして適正値を保っておきましょう。
シートポジション
運転中に、教習所で教わったような運転姿勢を継続している人は少ないでしょう。
自己流のラクな姿勢が、運転に適しているとは限りません。
とっさの急ブレーキのときに、運転姿勢が悪いせいでブレーキを奥まで踏み込めていないこともあります。
シートポジションの合わせ方から考えていくのも安全運転の秘訣です。
追突事故を起こさないためには
今まで取っていた車間距離がもしかしたら短かったんじゃないか?
そう感じた人もいるかもしれませんね。
これからは、もう少しゆとりをもって車間距離を取るようにした方が良さそうということが伝わったなら嬉しいです。
しかし、具体的に車間距離を取るって難しいと思いません?
時速60キロで走行していたら44m取らなければならない。
44mなんて目測で正確に判断できる人は極わずかでしょう。
私も無理です。笑
そこでオススメするのは、距離を時間に置き換える方法。
0102運動をご存知でしょうか?
標識や電柱、街路樹や信号などなんでも良いので何かしらの目印を決めます。
その目印を前の車が通過したあと、自分の車が通過するまで2秒以上の間隔が取れていると安全だよ!っていう運動です。
車が1秒間に進む距離は決まっているのだから、距離を測るよりも時間を数えたほうが誤差が少ないので効果的です。
ただ、「いち、にっ」って数えると2秒の間隔をとれない場合があるので、「ぜろ、いち、ぜろ、にっ」と0を入れることによって間を持たせる方法を取るのがオススメ。
2秒が安全ではなく2秒以上が安全ということを忘れずに。
高速道路では4秒以上が安全と言われていますので是非実践してみてください。
他にも追突事故になる要因をまとめた記事はこちら。
参考にしてください。
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
当ブログでは、住宅、節約、家事育児、運転など損しないための情報を発信しています。
ぜひ、他の記事にも目を通してみてください。