こんにちは、教官です。
運転中のシートベルトは、事故から身を守るために大切なこと。
誰でもそんなこと分かっていると思います。
それでもシートベルトをしない人は、実際かなりの人数いらっしゃいます。
もしかしたら、この記事を読んでる方のなかにもシートベルトをしていないで車に乗っている方がいるかもしれないですね。笑
シートベルトは、運転しているときだけ着用すればいいわけではありません。
助手席や後部座席に乗っているときも着用が義務化されています。
知っていましたか?笑
「いやいや、助手席は着用しなきゃいけないのは知ってるけど、後部座席は一般道なら別に大丈夫でしょ」
違うんです!
後部座席も着用は義務化されているんです。
この記事を読むことで
- シートベルトに関する法律
- シートベルトの着用効果
- シートベルト未着用の致死率
について理解することが出来ます。
この記事を読み終わるころには、
「シートベルト、大切だな…」
って思っていただけたら幸いです。
シートベルトに関する法律について
若い人は知らないかもしれませんが、シートベルトが付いていない車もあるんですよ。
今から100年以上も前の話になりますが、昔はシートベルトというもの自体が車に備え付けられていませんでした。
しかし、交通事故では死亡事故になってしまうことが多く、車外放出されるケースもあったのがシートベルト開発のきっかけとなったそうです。
日本では、1969年にすべての新車にシートベルトを備え付けましょう!という法律が施行され、シートベルトが私たちの生活に普及していきました。
しかしこの時点では、車にシートベルトが備え付けらえているだけ。
シートベルトを着用しなければならないといった法律はまだありませんでした。
シートベルトを備え付けましょうという法律が施行された翌年1970年の交通事故死者数は
過去最高!
16785名の死者数を出してしまい、
「いやいやこりゃいかん、何とかしなければ!」
となってその翌年1971年に
「高速道路のみ運転席ではシートベルトを着用しなきゃダメです!」
という法律が施行されたわけですね。
おいおい、いい加減にしろと。
どんだけシートベルト嫌いなんですか!
さっさと全席着用義務化にしちゃってくださいよ!
そう思ってしまいますが、国の施策はゆっくり進んでいきます。
それから14年が経過した1985年、ドライバーは、シートベルト未着用で高速道路を運転した場合に、違反点数1点が付与される罰則が施行されました。
うーん、高速道路のみだし、
また運転席のみ!
高速道路、一般道で運転席と助手席ともシートベルト着用が義務化。
これに違反した場合、違反点数1点の付与。
ようやく一般道でもシートベルト着用が義務化されたのです。
過去最高の死者数を叩き出してから、17年もの時間を費やしたわけです。
その後2005年には、シートベルト未着用で運転するとアラームが鳴るようになり、2008年にようやく後部座席も着用が義務化されていったのです。
長かったですね…。
人はなぜ、シートベルトをしないのか
残念なことに、私の同級生にもシートベルトをしない人がいます。
その同級生の運転席を見たときに、シートベルトのバックル部分になにかプラスチック製のプレートのようなものが挿し込んであったのです。
シートベルトキャンセラーってやつみたいです。
いやぁ、かなり驚きました。笑
何に驚いたかって、
そんな商品にお金を出してまでシートベルトしたくないんだ…って思ったのと、
こんなものが商品化されているんだ
って同時に思いました。笑
確かに、シートベルトをしないで運転するとアラームが鳴る車両が増えていますもんね。
それとなく、その同級生に聞いてみました。
「なんで、シートベルトしないの?」
「めんどくさいから」
「窮屈だから」
めんどくさいのか!
わざわざシートベルトキャンセラーを買いに行くほうがめんどくさいように思えるが。
その同級生は、ネットで買い物をするタイプではない人なんです。
窮屈なのは、シートベルトを着用する習慣が無い人からしたらそう感じるのかもしれません。
でもすぐに慣れますよね。
みんな教習所で免許取るときには、シートベルトを何時間も着用していたんだから。
私なんか、シートベルトをしていない状態で車が動いているほうがソワソワしちゃいます。
私から言わせれば、理由は別にあると思っています。
- 運転技術を過信している
- 事故の悲惨さについて無知である
おそらく、これらの理由が根本にあるんだと思っています。
運転技術を過信している
「自分は運転が上手だ」
そう公言している人は少ないかもしれませんが、深層心理でそう思っている人は少なくありません。
自分は今まで事故を起こしたことが無いから、この先もきっと大丈夫
明確にそう思っていなくても、深層心理で…
まぁ、明日が来るのが当たり前って思っているようなものです。
事故を起こしたことが無い人でも、事故になりかけたときってのはあると思います。
「ちょっとヒヤッとした」
「ちょっとハッとした」
「ちょっとブレーキが強くなっちゃった」
これって、事故にはなっていなくても、事故になっていたかもしれない状況なんですよ。
ほとんどの人が、それを理解していないのが現状です。
「ちょっとヒヤッとしたけど、避けられた」
「ちょっとハッとしたけど、ちゃんと止まれた」
だから、自分には事故を回避する能力がある
っていう勘違い。
だから日本では、年間に約43万件もの交通事故が発生しちゃうわけです。
その状況で交通事故にならなかったのは、運が良かっただけだと認識しておいたほうが良いですね。
なんでヒヤッとしたのか、なんでハッとしたのか、なんでブレーキが強くなっちゃったのか、その原因をちゃんと考えて対策しないと、同じことを繰り返してしまいます。
そのうちのたった1回が交通事故につながり、人生を狂わせることになるかもしれないのです。
事故の悲惨さについて無知である
交通事故の本当の悲惨さは、
- 交通事故を起こした本人
- 交通事故の被害者と家族など
にしか分からないのかもしれません。
私自身、交通事故の悲惨さを訴える立場でありながら、交通事故を起こしたことも交通事故の被害に遭ったこともありません。
なので被害者たちの本当の苦しみを、話でしか知り得ていないのです。
まだ交通事故を起こしていない私たちは、事故を起こした人や被害に遭った人たちの話から、どれだけ自分のことのように置き換えてインプットできるかが大切ではないでしょうか。
実際に、シートベルトをしていれば死亡しないで済んだのではないか?という事例もたくさんあります。
シートベルトをしていないことによる交通事故の悲惨さをちゃんと知れば、シートベルトがめんどくさいっていう考えにはなりにくいと思います。
シートベルトの着用効果
言わなくても分かると思いますが、シートベルトは交通事故が起きたときの身体への被害を大幅に軽減してくれるものです。
シートベルト未着用で死亡してしまった人の主な原因は
- ハンドルやメーター、フロントガラスなどに身体を強打
- 車外放出し、アスファルトに強打
- 車外放出し、後続車に轢かれる
これらが多くを占めています。
他にも、後部座席の同乗者がシートベルトをしていなかったせいで、衝突時に前席のシートを圧迫。
前席に乗っていた人が、シートとエアバッグに挟まれて圧死してしまうケースもあるそうです。
いずれも、シートベルトを着用していれば防ぐことができた死亡原因ですよね。
着用効果は、被害の軽減だけではありません。
- 運転姿勢が正しくなり、操作がしやすくなる
- 運転姿勢が正しくなり、死角が少なくなる
- 動体視力の低下が少なくなる
- 腰や上半身が安定するため、疲労が少なくなる
など、安全運転をするにあたって有効な条件も多数あります。
実はシートベルトをしていないことによって生じる意外なデメリットがあります。
例えば、交通事故の被害に遭ったとき、少なからずケガをしてしまいますよね。
シートベルトを着用していなければ、そのケガの大きさは着用していた場合に比べて大きいものとなります。
本来、交通事故で被害に遭った場合は、相手から損害賠償や治療費等を請求できますが、こちらがシートベルトを着用していなかった場合はその分が考慮されてしまいます。
つまり、
ケガの大きさに見合わない金額しか受け取れない
ということになり、差額は自己負担ということもあり得ます。
ちゃんとシートベルトをしておけば、治療費や慰謝料を満額受け取れるので、いつ事故に遭遇しても良いようにシートベルトしておいてくださいね。笑
マタニティ(妊婦)のシートベルト着用は?
2008年のシートベルト全席着用義務化の際に、マタニティ(妊婦)は例外とされました。
しかし、今ではマタニティでもシートベルト着用を推進している動きがあります。
当たり前ですよね。
「マタニティは事故に遭わない」
そんなワケないんですから。笑
マタニティだろうが、走行中はシートベルトを着用した方が絶対良いに決まってます。
ただ、ベルトで圧迫される懸念がありそうに思われるんじゃないでしょうか?
シートベルトは、基本的にお腹の上を通すことはありません。
肩と骨盤辺りにベルトを通す形になります。
したがって、お腹の下に腰ベルトを通すことによってマタニティでも安心してシートベルトを着用することができます。
ただ、中には双子ちゃんや三つ子ちゃんを身籠っている場合もありますよね。
マタニティが自動車に乗る場合には、事前にお医者さんに相談しておいてください。
お医者さんが、シートベルトはダメ!って言えば、ダメです。
その場合は、極力自動車を使わないようにした方が良いでしょう。
シートベルトの着用率と致死率
実際にシートベルトがどのくらい着用されているか、調べてみました。
そのデータがこちら。
2018年10月1日から10日までの間を対象に調査したそうで、運転席・助手席ともに着用率ほぼ100%に近い数値ですね。
そんな中で、シートベルトしないで運転している私の同級生はかなり希少な存在だったんですね…笑
とは言っても数千人単位でシートベルトを着用していない人がいるようですけどね。笑
注目すべきは後部座席の着用率です。
一般道路ではたったの38%…
やはり、後部座席ではまだシートベルトを着用しない人が多くいらっしゃいますね。
実際、運転席や助手席は着用率が高いうえにエアバッグが装備されているので、致死率はある程度抑えられていますが、後部座席はエアバッグが無いうえにシートベルトの着用率も悪いです。
なんとなく、後ろの席は大丈夫って漠然と思ってしまっている人が多いのかもしれませんね。
そのせいか、後部座席での致死率が全席で一番高くなっています。
後部座席が一番死亡している
これが現状です。
もちろん、シートベルトを着用すれば結果は変わります。
シートベルトを着用していないと、シートベルトを着用しているときと比べて、致死率が14.7倍に跳ね上がるそうです。笑
とんでもない数字ですよね。笑
喫煙者が、非喫煙者よりガンになりやすい確率が約1.6倍ですからね。
桁が違います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
シートベルトキャンセラーについてですが、運転中に助手席に荷物とか置く場合に重さを感知してアラームが鳴ってしまうのを防止するために使われている人もいるようですね。
後部座席ですらアラーム鳴りますからね。
道路交通法では、荷物は荷台か人のいない座席に乗せていいって言ってるのに、アラーム鳴るのは鬱陶しいですよね。笑
一概に、シートベルトをしたくないからだけではないようです。
私たちが車を運転するときは、必ずシートベルトを着用してください。
後部座席でもシートベルトを着用するようにしてください。
シートベルトの重要性について、少しでもご理解いただけたなら幸いです。
チャイルドシートについて知りたい方はこちらを参考にしてください。
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
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