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失敗しない坂道発進のやり方・手順【オートマ・マニュアル・バイク】

【プロ解説】坂道発進を失敗しない方法【AT・MT・バイク】

坂道発進に悩む人

坂道発進がちょっと苦手。失敗しない方法が知りたいな。あと、もし失敗した場合にどれくらい減点されるのかも知っておきたい。

そんな悩みにお答えします。

✔この記事から得られること

  • 失敗しない坂道発進のやり方・手順
  • 坂道発進で起こりやすい減点事項・中止事項

この記事を書いている私は、現役の教習所教官です。

日頃の業務で検定も担当しているので、試験官の立場からあなたが一発試験にスムーズに合格するための最適なアドバイスができるでしょう。

坂道発進は地味ですが、意外と苦手な人が多い試験課題のひとつです。

この記事では、車種別に坂道発進を失敗しないおすすめの方法をご紹介していきます。

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【プロ解説】坂道発進を失敗しない方法【AT・MT・バイク】

【プロ解説】坂道発進を失敗しない方法【AT・MT・バイク】

坂道発進の目的は、下がらないように発進すること。

教習所ではハンドブレーキを使うやり方が一般的ですが、目的を達成できればそれにこだわる必要はありません。

教習所で教えている坂道発進は、ちょっと時間がかかる方法なので実践では不向きだったりしますからね。

ここでは、教習所で教えているハンドブレーキを使った坂道発進の方法と、ハンドブレーキを使わない場合の坂道発進の方法をご紹介します。

坂道発進の方法(AT車)

✔ハンドブレーキを使わない場合

  1. ブレーキをしっかりと踏んでおく
  2. シフトレバーが「D」であることを確認
  3. ミラーと目視で周囲(特に後方)の安全確認
  4. ブレーキからアクセルに素早く右足を移動させ踏み込む

AT車の場合、クリープ現象が発生するのでブレーキを離したところで逆行することはほとんどありません。

試験車両がコンフォートでない限り、こう配10%の坂だろうと逆行せずに発進できるでしょう。

✔ハンドブレーキを使う場合

  1. ブレーキをしっかりと踏んでおく
  2. ハンドブレーキを引く(引きすぎ注意)
  3. シフトレバーが「D」であることを確認
  4. ミラーと目視で周囲(特に後方)の安全確認
  5. アクセルを軽く踏みながらハンドブレーキを解除

基本的には、ハンドブレーキ無しのときとほとんど同じ手順です。

手順2ではハンドブレーキを引きすぎないように気を付けてください。

引きすぎてしまうと、下ろすときに相当苦労します。

もともとクリープ現象でそこまで下がることは無いので、ホントに軽く「カチカチカチ」くらいでOKです。

手順5ではアクセルを軽く踏みながらハンドブレーキを解除していきますが、このときアクセルの踏みすぎに気を付けてください。

アクセルを強く踏みすぎてしまうと、ハンドブレーキが効いた状態でも車両は動いてしまいます。

ハンドブレーキを降ろしていないのに車両が進んでしまうと、ハンドブレーキ戻し忘れの減点をとられてしまいます。

坂道発進の方法(MT車)

✔ハンドブレーキを使わない場合

  1. ブレーキをしっかりと踏んでおく
  2. 半クラッチが作れていることを確認する
  3. ミラーと目視で周囲(特に後方)の安全確認
  4. ブレーキからアクセルに素早く右足を移動させ踏み込む

MT車の坂道発進でハンドブレーキを使わない方法は、わりと難易度が高めです。

しかし、慣れれば発進にかかる時間を大幅短縮できるのでぜひともチャレンジしてもらいたい方法です。

手順2ではブレーキペダルを右足で踏んだ状態で、半クラッチを作ってしまいます。

アクセルの補正が無いので、あまり緩めすぎてしまうと即エンスト。

半クラッチができたかどうかは、車体の「振動」や「沈み込み」に意識を向けておくと掴みやすいですよ。

半クラッチが適切に作れていれば、それがハンドブレーキを引いているのと同等の効果になるので、そのまま半クラッチが崩れないようにブレーキを離してアクセルを優しく踏み込んでいきましょう。

✔ハンドブレーキを使う場合

  1. ブレーキをしっかりと踏んでおく
  2. ハンドブレーキを引く(引きすぎ注意)
  3. 半クラッチが作れていることを確認する
  4. ミラーと目視で周囲(特に後方)の安全確認
  5. アクセルを踏み込みながらハンドブレーキをゆっくり下ろす

手順2では、AT車と同じようにハンドブレーキの引きすぎにはご注意ください。

下ろすときに余計な力が入って、半クラッチやアクセル調節の乱れに繋がります。

あくまで下がらない程度のハンドブレーキでOKです。

手順3では、アクセルを使わずに半クラッチを作るのが個人的オススメ。


「坂道発進ってアクセル使いながら半クラッチを作るって教習所で教わったんだけど?」


一般的には、「強めのアクセル」→「半クラッチを作る」の順に操作していきます。

これはエンスト防止の観点からアクセルを強めに使っているわけですが、アクセルを先に使うことで半クラッチが出来ているかどうかが分かりにくいというデメリットがあります。


「アクセルを強めに踏んでおくことで音の変化で半クラッチを掴むことができるよ!」


そういう教官もいますが、必ずしも全員が半クラッチを捉えやすくなるとは言えません。

実際、教習所に来るお客さんのなかにはアクセルを使った方が混乱してしまう人も半数いらっしゃいます。

私の教習経験のなかで、誰もが混乱せずに坂道発進をスムーズにできた手順が以下の通り。

  1. 先に半クラッチを作る
  2. 半クラッチキープのままアクセルを足す
  3. 両足キープでハンドブレーキをゆっくり下ろす

この手順であれば、ハンドブレーキを使わない坂道発進に応用できます。

坂道発進の方法(バイク)

  1. リアブレーキをしっかりと踏んでおく
  2. 半クラッチが作れていることを確認する
  3. ミラーと目視で周囲(特に後方)の安全確認
  4. アクセルを回しながらリアブレーキをゆっくり解除

MTバイクの場合フロントブレーキとアクセルは右手操作なので、同時活用ができません。

そのため、リアブレーキ(右足)とアクセルを同時活用しましょう。

手順の考え方としては、上記したMT車のハンドブレーキを使った場合と同じです。

「先に半クラッチ」→「そのあとアクセルを足す」の順に操作することをおすすめします。

坂道発進で起こりやすい減点事項

坂道発進で起こりやすい減点事項

坂道発進で起こりやすい減点事項は以下の通りです。

  • 逆行
  • エンスト
  • 発進手間取り
  • アクセルむら
  • エンジンブレーキ

なかには減点にとどまらず、失格事項に繋がるものもあるので詳しく解説していきます。

✔逆行

逆行とは、進行方向とは逆方向に車が進んでしまうこと。

要は後ろに下がってしまうと減点になるということです。

逆行には「小」「中」「大」と3種類あり、下がる距離によって減点が変わってきます。

分かりやすく言うとこんな感じ。

  • ちょっと下がる…10点減点
  • 1m近く下がる…20点減点
  • 1m以上下がる…一発不合格

坂道発進を失敗すると、特にMT車は逆行が生じやすいので確実に半クラッチを感じ取ってから発進するようにしましょう。

✔エンスト

AT車には無縁ですが、MT車ではいちばん気を付けたいところ。

なぜならエンストを繰り返すと、減点では済まず失格に繋がります。

  • 所内試験の場合…5点減点
  • 路上試験の場合…10点減点
  • 同じ場所でエンスト4回…点数関係なく不合格

また、エンストに関しては1回目は減点されず見逃しとなり2回目から減点対象となります。

2回目のエンストが生じると、1回目の見逃し分も合わせて減点されます。

✔例:所内試験の場合

  • エンストが1回のみ…減点ゼロ
  • エンストが2回の場合…10点減点

こういった具合です。

同じ場所でエンストを4回繰り返してしまうと「発進不能」という中止項目が適用されるので、単純に減点数だけで考えないように気を付けてください。

✔発進手間取り

発進手間取りとは、その名の通り発進に時間がかかり過ぎると減点される項目です。

  • 発進できる状況から5秒以上経過しても発進しない
  • エンストしてからだいたい5秒以内に復帰できない

5秒をしっかりと数えているわけではありませんが、スムーズに切り替えられないと減点されちゃいますのでお気をつけて。

✔アクセルむら

発進のときに「ふかしすぎ」や「急発進」によって減点されます。

✔エンジンブレーキ

坂道発進のあと、下り坂でクラッチをつないでいないと減点されます。

前方が混み合ってて止まる目的であれば、クラッチを踏むのもOKです。

しかし下り終わるまで踏む必要がないのにクラッチを踏んでしまった場合、即減点となりますのでご注意ください。

最後に:坂道発進は半クラッチだけでも進みます

最後に:坂道発進は半クラッチだけでも進みます

坂道発進にアクセルを使わないと下がってしまうと思い込んでいませんか?

実はぜんぜんそんなことありません。

試験に使用する坂道の傾斜は決められています。

MT車でもバイクでも半クラッチがきちんとできていれば、アクセルが無くても後ろに下がることはありません。

アクセルはあくまで補助。

  • エンスト防止のため
  • スムーズに前進するため

こういった目的で必要量使っていくのがベストです。

当ブログでは、運転免許に関する情報を中心に発信しています。

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というわけで以上です。

この記事がお役に立てたなら幸いです。

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