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【プロ解説】あおり運転とは?対象となる10種類の違反

【プロ解説】あおり運転とは?対象となる10種類の違反


「あおり運転の罰則内容が知りたい。」

「どんな運転があおり運転になってしまうのか具体的に知りたい。」


そんな疑問にお答えします。

✔この記事の内容

  • あおり運転の罰則内容
  • あおり運転の対象となる10種類の違反

この記事を書いている私は、現役の教習所教官です。

あおり運転が注目を集めるようになり、免許を持っていない人でもあおり運転が危険な運転であるということは周知の事実となってきました。

令和2年6月30日にあおり運転が正式に罰則規定されましたが、印象としては飲酒運転の罰則が厳罰化されたときと同じくらい強烈な罰則になったと言えます。

今までほとんどの人が無視できる程度の軽い違反が、今回の法改正により無視できないレベルで厳罰化されたのでその内容をまとめます。

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あおり運転の罰則(妨害運転)

あおり運転の罰則(妨害運転)

あおり運転の罰則ですが、正式名称は「妨害運転」となりました。

妨害運転には2種類の罰則があります。

妨害運転(交通の危険のおそれ)

他の車両などを妨害する目的で一定の違反をした場合に適用されます。

一定の違反については、下記で解説していますので参考にしてください。

かんたんに言うと、あおり運転をしたらこれが適用されるということ。

妨害運転(著しい交通の危険)

あおり運転に加えて、高速道路で他の車両を停止させたりそのほか道路上で悪質な危険を発生させた場合に適用されます。

言うまでもありませんが、単にあおり運転をした場合に比べたら罰則は重くなります。

罰則内容は以下の通り。

妨害運転行政処分と刑事罰欠格期間
あおり運転をした場合免許取消し(違反点数25点)
3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
最低2年
危険が生じた場合免許取消し(違反点数35点)
5年以下の懲役又は100万円以下の罰金
最低3年

あおり運転をしただけで1発免許取消しとなり、その後最低2年間は免許が取れません。

罰則内容は飲酒運転のそれと同等です。

運転中に感情的になりやすい人は、かなり注意が必要ですね。

あおり運転によって実際に人を死傷させてしまった場合は、危険運転致死傷罪という最も刑罰の重い罪に問われます。

✔危険運転致死傷罪の罰則

相手の容態刑事罰
ケガさせた場合15年以下の懲役
死亡させた場合1年以上20年以下の有期懲役

あおり運転の対象となる10種類の違反

あおり運転の対象となる10種類の違反

これまでは軽微な違反とされてきた10種類の違反が、妨害目的が加わることで飲酒運転並みの罰則に引き上げられてしまうのでご注意を。

10種類の違反については以下の通りとなります。

  1. 通行区分違反
  2. 追い越し違反
  3. 減光等義務違反
  4. 車間距離不保持
  5. 進路変更禁止違反
  6. 安全運転義務違反
  7. 急ブレーキ禁止違反
  8. 警音器使用制限違反
  9. 駐停車違反(高速道路)
  10. 最低速度違反(高速道路)

1.通行区分違反とは?

たとえば右折レーンから左折したり、直進レーンから右左折するなど、車線のルールを逸脱している場合に適用される違反です。

走行車線の逆走などもこれにあたります。

通常の違反による違反点数や反則金額は次の通り。

違反点数反則金額
2点大型等…12,000円
普通車…9,000円
バイク…7,000円
原付等…6,000円

2.追い越し違反とは?

追い越し禁止場所や追い越しを禁止しているシチュエーションで追い越し行為をしたときに適用される違反です。

通常の違反による違反点数や反則金額は次の通りです。

違反点数反則金額
2点大型等…12,000円
普通車…9,000円
バイク…7,000円
原付等…6,000円

通常でも違反点数2点とバカになりませんし、1万円前後の反則金をとられてしまうので地味に痛い出費ですね。

追い越し禁止場所は次の8つです。

  1. 追い越し禁止の標識がある場所
  2. 道路のまがりかど付近
  3. 上り坂の頂上付近
  4. こう配の急な下り坂
  5. 車両通行帯がないトンネル
  6. 踏切と、その手前から30m以内の場所
  7. 交差点と、その手前から30m以内の場所
  8. 横断歩道や自転車横断帯と、その手前から30m以内の場所

これらの場所で追い越し行為をすること自体が違反なので気を付けましょう。

追い越しを禁止するシチュエーションは次の5つです。

  • 二重追い越しになるとき
  • 前の車が右折しようとしているとき
  • 対向車を妨害するおそれがあるとき
  • 追い越した車を妨害しないと戻れないとき
  • 後ろの車が自分の車を追い越そうとしているとき

追い越し禁止場所じゃなくても上記のような場面で追い越し行為をすると違反になります。

追い越しについてより詳しくまとめた記事はこちら。

3.減光等義務違反とは?

ヘッドライトが正しく活用されておらず、他の交通に迷惑がかかる場合に適用される違反です。

かんたんにいうとハイビームの状態で交通量の多い道路を走っているとこの違反にあたります。

通常の違反による違反点数や反則金額は次の通り。

違反点数反則金額
1点大型等…7,000円
普通車…6,000円
バイク…6,000円
原付等…5,000円

妨害運転の場合には、前の車をあおる目的でパッシングしたりハイビームにしたりすることが想定されますね。

4.車間距離不保持とは?

前を走っている車と適切な車間距離を保たずに、接近しすぎている場合に適用され、あおり運転の代名詞ともいえる違反ですね。

通常の違反による違反点数や反則金は次の通り。

違反場所違反点数反則金額
一般道路1点大型等…7,000円
普通車…6,000円
バイク…6,000円
原付等…5,000円
高速道路2点大型等…12,000円
普通車…9,000円
バイク…7,000円

5.進路変更禁止違反とは?

  • 車線変更しまくってる
  • 車線変更禁止場所で車線変更している

こういった場合に適用される違反です。

通常の違反による違反点数と反則金は次の通り。

違反点数反則金額
1点大型等…7,000円
普通車…6,000円
バイク…6,000円
原付等…5,000円

6.安全運転義務違反とは?

車を安全に運転するうえで必要な操作・状況判断を欠くことで適用される違反です。

代表的な例でいうと、高齢者のペダル踏み間違い事故が分かりやすいですね。

通常の違反による違反点数や反則金額は次の通り。

違反点数反則金額
2点大型等…12,000円
普通車…9,000円
バイク…7,000円
原付等…6,000円

7.急ブレーキ禁止違反とは?

故意に急ブレーキをかけることにより、急減速や急停止をおこなうことに対する違反です。

従来の違反点数や反則金額は次の通りです。

違反点数反則金額
2点大型等…9,000円
普通車…7,000円
バイク…6,000円
原付等…5,000円

現状、この行為自体が妨害運転に該当するので、急ブレーキ禁止違反を取られることは無いと考えられます。

あおり運転で車間距離詰めてきた車に対して、急ブレーキで応戦する光景を見たことがありますが、どっちも妨害運転になるので皆さんは応戦しないようにしましょうね。

8.警音器使用制限違反とは?

警音器とはクラクションのこと。

基本的に警音器は決められた場所以外では鳴らすことが禁止されています。

とくによくやりがちなのが、挨拶のための使用。

実はこれですら警音器使用制限違反に該当するのです。

通常の違反による反則金額は次の通り。

違反点数反則金額
無し一律3,000円

違反点数は無く、反則金も3,000円とかなり軽微ではありますが、妨害目的運転になることで罰則に天と地ほどの差が出ますね。

9.駐停車違反(高速道路)とは?

高速道路では、料金所やパーキングエリア以外では基本的に駐停車禁止になっています。

それにもかかわらず、走行車線上に駐停車してしまうと適用される違反です。

通常の違反による違反点数や反則金額は次の通り。

違反点数反則金額
2点大型等…15,000円
普通車…12,000円
バイク…7,000円
小型特殊…7,000円

高速道路での妨害目的による駐停車違反は、妨害運転の中でも極めて重たい罪に問われます。

10.最低速度違反(高速道路)とは?

高速道路のうち、高速自動車国道の本線車道における最低速度は基本的に50キロと決められています。

それ以外にも自動車専用道路では、標識で最低速度が決められている場合もあります。

最低速度違反とは、その決められた速度よりも遅い速度で運転した場合に適用される違反です。

通常の違反による違反点数や反則金額は次の通り。

違反点数反則金額
1点大型等…7,000円
普通車…6,000円
バイク…6,000円
小型特殊…5,000円

追い越しができないような片側1車線道路で、わざとゆっくり運転する「逆あおり運転」なんてのも一時期話題になっていましたね。

それがまさにこの内容にドンピシャです。

最後に:あおり運転とは客観性に依存します

最後に:あおり運転とは客観性に依存します

今回ご紹介した10種類の軽微な違反が、今後はあおり運転として認められるケースが増えていくでしょう。

これらの違反をそもそもしないことがいちばん大切ではありますが、ふと気が抜けた瞬間に違反をしてしまう人だっています。

そこで他車に迷惑をかけてしまった場合、あおり運転として処理される恐れだってあるわけです。

一瞬の気のゆるみで飲酒運転と同等の刑罰を受けるかもって考えたらちょっと恐ろしいですよね。

いくら自分が「あおり運転はしていない」と言い張っても、その主張が通るかどうかは状況次第です。

自分の主張を通すためにも、また、あおり運転被害から身を守るためにも、必要なのは客観的な証拠です。

そのためにドライブレコーダーの活用はいまや必須と言えます。

2年ほど前からドライブレコーダーの需要は急増し、活用している人も増えてきましたが、まだまだ未活用の人もいるのが現状。

泣き寝入りになる前に、はやめにドライブレコーダーを活用していくことを強くおすすめします。

どんなドライブレコーダーを選べば良いか分からない方は、私がおすすめする低価格で高品質なドライブレコーダーを紹介している記事があるのでこちらをご覧ください。

というわけで以上です。

この記事があなたのお役に立てたなら幸いです。

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